民法総則   (No.9)

 

  法律行為・瑕疵ある意思表示

 

4.心裡留保

 

( 1 ) 心裡留保とは

表意者が単独で虚偽(嘘)の意思表示をすることです。

例:嘘や冗談で、自分の不動産を贈与(あげる)する契約をする場合。

※一方的虚偽表示

相手方との通謀はないという事です。

 

( 2 ) 効果

 

➀贈与(心裡留保)         ②売買

A       B       C

表意者        相手方        第三者

 

表意者Aの意思が虚偽(嘘や冗談)であることを相手方Bが知らない(善意)かつAの虚偽を知ることができなかった(無過失)場合。

A の意思表示(AB 間)は有効となる。

※Bが善意無過失なら有効

※第三者Cは確定的に所有権を取得できる。

Cが悪意でもCの勝ち

 

相手方BがAの虚偽を知っていた、または知ることができた(Bが悪意 または有過失)場合。

Aの意思表示は無効です

※Bが悪意又は有過失なら無効

→上記の善意無過失以外は無効と覚えましょう。

覚える量を減らす事は、質の向上です!

※第三者Cが善意の場合。Aは善意の第三者Cには対抗できない。

Cの勝ち

→前回勉強した「通謀虚偽表示」と同じと考えましょう。

 

 

 

 

 

 

司法書士法人やなぎ総合法務事務所