公図を中心とした不動産登記資料の調査方法について
目次
1 公図とは
2 公図の特徴
3 公図の写しの取得
4 公図と(私たちが思いつく)地図との比較のヒント
5 まとめ
1 公図とは
公図とは、土地の大まかな位置や形状を表した法的な図面のことをいいます。
こちらについても、現在、コンピュータ化が進み、図面の情報はデータ化され、コンピュータで記録管理されています。
ちなみに、コンピュータ化以前は、和紙に手書きで記載されたものだったので、昔の和紙の時代の公図を現在の公図と区別して「和紙公図」と言ったりします。
2 公図の特徴
公図は、前回お話した地積測量図と異なり、図面が存在しないということは基本的にはありませんが、山林など一部地域では公図が存在しない場合もあります。
また、この公図は、現地との位置関係を表示し、登記された土地が現地のどのあたりに所在する土地であるかを特定するための公的な資料としての役割を果たしています。更に、昔に作成された公図については、測量技術が未熟であったため、距離や面積等については比較的正確性に欠くとしている裁判例も存在します(福岡高判平成14年6月27日)。
3 公図の写しの取得
公図の写しの取得方法は、地積測量図と同様、大きく分けて2種類あります。具体的には、法務局の窓口に行って直接取得する方法とオンラインで取得する方法です。
法務局の窓口に行って直接取得する場合、1通あたり450円であるのに対し、オンラインで取得する場合は、1通あたり362円です。
支払方法は、窓口の場合印紙による支払いとなり、オンラインの場合はクレジットカード等による支払いとなります。
公図についても全国どの土地の図面であっても、全国のどこの法務局でも取得することが可能です。
4 公図と(私たちが思いつく)地図との比較のヒント
取得した公図をグーグルマップ等の私たちが地図と言えばまず出てくる地図と比較してみると、土地の面積や形状が異なり、現地と比較ができないということもよくあります。
これは、公図が作成された時点と現時点とで、タイムラグがあり、その間に開発工事等により土地の形状が変わったこと等が考えられます。
この様な場合、川や大きな道路等は、比較的昔から変わっていないことが多く、こうしたものをヒントに比べてみるとよいでしょう。
5 まとめ
以上が、公図を中心とする不動産登記資料の調査方法となります。不動産登記資料は、売買や贈与、相続等様々な場面で調査が必要となることが多く、調査が必要な資料も多岐にわたります。また、調査ミスによってトラブルも生じかねないこともあることから、不動産登記を行うにあたり、まとめて各種専門家にお願いすることが安全であると思われます。
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